失敗の理由

子どもを風呂に入れる前にちょっとひと休みと思って、ベッドに横になると、そのまま眠ってしまった。やや疲れ気味なのと、晩飯を少し食べ過ぎたせいだろうか。まだ10時にはなっていなかったと思う。


それで夜中の3時に起きた。もう眠れそうもないので、寝る前にやろうと思っていた仕事を始める。しばらくすると、偏頭痛。時々なるが、いつもより酷い。


痛みを気にしながら、単純作業の多い仕事を進めていき、とりあえずひと区切りがついたのが朝の6時頃。ちょっと痛みが酷いので、またベッドに横になるが、やはり眠ることはできそうもない。


こういう時にはあまりいいことは考えないものだ。この一年間のことを振り返って見る。どうして前の職場を辞めることになったのか。あれこれ、今まで何度も思い起こしていたことをもう一度思い返すうちに、今まで思い出していなかったことを思い出した。


「ああ、そうだった。思い出した」


その時、マンションの共用廊下を女性が何かをしゃべりながら歩いて行った。寝室は廊下側にある。子どもに何かを話しかけているようだったが、子どもの声はしなかった。こんな早い時間に何だろう。


ふと気づくと、偏頭痛は消えていた。