転 機 ?

やや精神的にプレッシャーのかかる出来事があり、どうやらそれを成功裡に片づけることができないようだという自覚の中、帰りの電車に揺られて一時間半。その間じゅう、胃が締め付けられるように痛んだ。軽く。


こういうのは実に久しぶりのこと。職はないが、そういうプレッシャーもない日々であったことを今さらながら思う。


それが昨日のことで、今日、なにやら唇の周り、特に口角が痛い。栄養が偏るとできものができるというようなあの痛みである。夜になってだんだんできものらしくなってきたが、上唇のてっぺんの方にも同じような痛みを時々感じる。こういうことは今までなかったな。


その前日には親不知を抜いた。この一ケ月の間に二本抜いたのだが、残るのは一本。これが生え方が一番問題なのだそうで、大学病院で抜いてもらってほしいと主治医の歯医者は言う。放っておくと面倒になる確立はかなり高いらしい。職のない間、歯医者に行って、懸案の歯をすべて治してもらったのだが、これだけが残ったことになる。


随分前に入手してあった知人の大著を読む。一気に半分読んでしまったが、後半が本論らしいというのがここまで読んだ感想で、ここまでの部分は果たして本当に必要なのか、という疑問が頭をよぎる。決して悪い本ではないのだけど、主役がなかなか出てこない芝居のような感じ。


その本を読んで、口角の痛みの原因かもしれない出来事のことは、とりあえず、クリアしてしまえそうな気がしてきた。もともと期待しすぎていたのがよくなかったのだ。


大きくハンドルを切る準備が整ったような気になっている。