「デジカメ・コピー」  

 

「紙」の話はダラダラつづく。


アメリカの大学では書籍のコピーがデジカメでの撮影に取って代わられつつあるという。これが本当の話なのか、確認する術は当方にはないのだが、本の傷みのことを考えれば、理には適っていると思った。紙の無駄がなくなる。保存スペースも節約できる。


しかし、これを日本の大学で実践するのは何となく憚られる。なぜだろう。


コピー機による複写が認められている範囲において、デジカメで書籍を撮影することに著作権上の問題があるとは思えない。もちろん、閲覧している人の脇で撮影するという迷惑はあるかもしれない。しかし、フラッシュをたかなければさほどの迷惑ではないように思う。


おそらく盗撮っぽいからではないだろうか。あるいは、産業スパイが密かに極秘書類を超小型カメラで撮影するというような……。


こういう点はプラグマティックなアメリカでは気にならないのかもしれない。あるいは、単純に慣れの問題かもしれない。とはいっても、日本の場合、「慣れれば……」という状態が生じるのに時間がかかるということはある。


ここまで書いて、もう一点、確認していないことがあった。当方、かなり長期間、大学の図書館に行っていない。もしかしたら、「デジカメ・コピー」はすでに定着しているのかもしれない。今度、久しぶりに大学に出向くことになっている。確認してこよう。